普遍超知能社会とは(用語解説)

1.普遍超知能社会とは

普遍超知能社会とは、汎用人工知能(AGI)および超知能が実現し、個人や小規模な組織でも超知能レベルのAIを利用できる社会を指します。これは「ソブリンAIとAGI認証」に関する議論に基づいた概念です。

普遍超知能社会の動画です。

2.AIの安全性が最重要課題となる理由

この「普遍超知能社会」においては、AIの安全性確保が最重要課題となります。そのため、社会リソースの大部分をAIの安全性確保に充てるべきだと考えられます(その取り組みの重要性を強調する標語として「AIの安全性が8割」を提唱しています)。

現在、AIの安全性に取り組んでいるのは、AI研究者など、社会全体からすればごく少数の人々です。しかし、汎用AIは与えられた目標達成のために幅広い手段を検討します。その過程で、AIの出力や行動が、社会規範(法規範、倫理、道徳など)に反するリスクが潜んでいます。また、超知能の悪用・誤用の防止のためには、AIが社会規範に反するかを判断できることが必要です。

3.なぜ莫大なデータが必要なのか

AIが社会規範に反するか否かを正確に判断できるためには、莫大な安全な判断のためのデータが必要となります。

過去の歴史を見ても、AI研究者が高度なAIを実現しようとした際、インターネット上の莫大なデータが学習対象となる以前は、研究者の手だけで広範な文脈における「常識」を理解させることは技術的に困難でした。

一方、一般の人々や法人など社会の様々な主体が、インターネット上のデータを作り出し、「地球規模」で莫大な社会リソースがインターネットのデータ基盤に割り当てられたことで、AIはある程度の常識を「学習」できるようになりました。これにより、高度な大規模言語モデルの実現が可能となったのです。

4.新たな課題と解決策:データインカム

しかし、新たな課題が生じています。インターネット上の「情報の量」は膨大ですが、AIの安全性を担保するためのデータは依然として不足しています。

社会規範の判断には、状況に応じた細かなデータの積み重ねが必要であり、これをAI研究者だけで作るのは困難です。また、何が正解なのかは不明確な場合が多く、少数の人々だけで正解を決めるのは現実的ではありません。

そこで、AIの安全性のためのデータ作成を社会全体の課題とし、社会リソースの多くをAIの安全性のためのデータの作成・評価に充てるために、データインカムという制度の導入が必要となります。

データインカム」の制度により、個人や法人は、AIの安全性向上に必要なデータを提供して収入(インカム)を得ることができます。これにより、AI研究者だけでなく、社会全体のリソースをAIの教育と安全性確保に集中することが可能となります(AI教育立国)。社会規範は国や地域により異なりますが、日本が最初に制度を導入し、世界に「データインカム」の制度を広げていくことで、地球規模のデータ収集が可能となります。

「データインカム」の制度により、AIの安全性の取り組みに、AI研究者だけではなく、一般の人々や法人など社会の様々な主体が大規模に参加できるようになります。

このように、社会リソースの8割をAIの安全性に集中させ、データインカムを通じて社会全体で安全性確保に必要なデータの作成に取り組めれば、少数のAI研究者のみが取り組む場合と比べて、AIの安全性は飛躍的に向上し、人類の滅亡の可能性を下げることができるでしょう。

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