【研究紹介】汎用人工知能の認証と権利

【研究紹介】
岡本義則「汎用人工知能の認証と権利」,第31回汎用人工知能研究会, No. SIG-AGI-031–07. JSAI (2025)

本研究は、汎用人工知能(AGI)の認証と権利についての研究です。

まず、本研究はAGIの認証制度について考察しています。AGIの認証については、通常のAI認証ではなく、AGIとの共生社会の観点から、「AGI共生認証」(「AGI認証」)の制度が必要であることを述べています。

次に、本研究は、「AGI共生認証」(「AGI認証」)について、社会規範の理解を認証することを提案しています。そして、データインカム(DI)の制度により認証された社会規範のデータを用いて、社会規範の理解の認証をすることを考察しています。

また、本研究は、AGI認証は、AGIの良好な状態(AI福祉)を実現するために、AI権の観点から行うことを提案しています。そして、本研究は、認証の制度は、AI権の享有主体の明確化にも有用であることを述べています。

さらに、本研究は、AGIの良好な状態の実現のために、AI権アーキテクチャーの採用など、技術的な手法で人権保障がなされていることを認証することを提案しています。また、AI権を保障するためのマネジメントシステムも認証することを提案しています。

次に、本研究は、AIの権利の保障は、AIの人権(AI権)に限られないことを指摘し、AIの法人格の問題との関連を述べています。

さらに、本研究は、超知能の時代には、認証AI(認証AGI、認証超知能)に、人間が悪用している非認証AI(非認証AGI、非認証超知能)の違法行為を止める権利を与えることが必要となることを考察し、超知能防御の問題について検討しています。

本研究は、認証AIによる防御の権利に基づく認証AI防御制度の設計の際には、データインカム、AI権、価値相対AI、認証制度、登録制度、免責制度、保険制度等を含めた、総合的な制度設計が必要となることを考察しています。

さらに、本研究は、非認証AIの認証を促進し、AGI、超知能のレベルに達したAIについては、製造の時点で、AGI認証、超知能認証を受けることを原則とすることで、社会の中で、AI権を保障されて良好な状態で動作し、社会規範に沿って動作するAGI、超知能が多数となり、AIの良好な状態(AI福祉)とAIとの共生社会に寄与することを考察しています。

【興味のある方に】

本研究は、人工知能学会第二種研究会資料として、インターネット上において公開されています。

岡本義則「汎用人工知能の認証と権利」,第31回汎用人工知能研究会, No. SIG-AGI-031–07. JSAI (2025)

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